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ファシリティ関連ソフトウェア等の無形固定資産の減価償却費をさします。 資本コスト:有利子負債および株主資本など投下資本に対するコストのことで、ここでは土地、建物、敷金、保証金に対する資本コストを算出します。
維持費:建物付属設備等の保守費、清掃費、病害虫防除費、修繕費が該当します。 ファシリティの機能を一定の水準に維持・保全するとともに、関係法規に適合するよう維持・管理するのに要する費用をさします。
環境整備費:IS014001取得・維持等に代表される環境対応費、廃却処分費、リサイクル費が該当します。 いわゆる環境保全、地域社会・地球環境に貢献するために行う活動や廃棄処分およびリサイクルに要する費用をさします。
水道光熱費:電力料、水道料、ガス代、重油代など、ファシリティを運営するために必要なエネルギーに関する費用をさします。 ファシリティ運用費:設備運転・監視費日常的なスペース・レイアウト管理・変更・移転に関するスペース変更管理費等の費用をさします。

セキュリティ費:防災対策費ファシリティ保安・警備費など、セキュリティ対策・施設保安に要する費用をさします。 業務支援費:受付・郵務メールサービス等を実施あるいは業務委託する費用、応接室・会議室・共用のコピー・ファクシミリ等のサービスに関する費用等、ファシリティを利用する人が快適に、かつ生産性を高めることができるよう、業務上さまざまなサービスを行うことによって発生する費用をさします。
生活支援費:社員食堂・喫茶室の運用費、自動販売機運営費、フィットネス・理髪等の運用に関する生活支援サービス費をさします。 家具什器:簿外品(一品10万円未満)扱いの家具什器購入費およびリース料が該当します。
パーキング費:パーキング・駐車場等の運営に関わる費用をさします。 統括管理費:FM業務を実行するための仕組み作りと、その仕組みに基づいて実行されるFM業務を日常的に支援する業務に関する費用のことで、ファシリティ管理を実施する部署の当該人件費および管理に関する経費をさします。
この分類体系や具体的科目を見て「このような勘定科目は自社にはないから使えない」とか、こんな細かい科目ばかり取り上げて分析するのは、労力ばかりかかってあまり効果がないのではないか?」あるいは「資本コストは勘定科目にない費用で、特別な計算が必要なので面倒だ」と考えられる方がおられると思います。 これはファシリテイコストを把握する会計基準が国内にはなかったため多くの企業が財・務会計上の科目だけで管理会計やコストマネジメントを行っておりファシリテイコストを戦略的・計画的に管理推進していくことが難しかったことが原因と思われます。
また、ここで重要なのは欧米では「ファシリテイコストの具体的科目」で述べたような分類によるファシリティ・マネジメン卜を行っていること、そして、コストマネジメントにおいてはやはり、それに適した社内体制がある程度は必要でありこれが欧米では普通だということです。 財務会計偏重の会計では、これからは通用しない、とも言えます。
そこでFMAが新たに管理会計システムとして機能分類体系を整備したわけです(管理会計については第4章で説明します)。 ファシリティに関する経営管理手法をファシリティ・マネジメント(FM)と呼びますが、ファシリティを経営管理していく上で、管理会計の体系としてファシリテイコストは重要な要素です。
実は囲内でも欧米系の外資系企業においては管理会計による経営管理が行われているケースが多く、ファシリテイコストに該当するものとしてオキュパンシーコストと呼ばれるオフィススペース管理に関わる費用の管理会計が存在しています。 このため、外資系企業ではFMは導入しやすい環境にあるといえ、また他社や他業界との比較も容易にできる状況にあり.戦略的経営推進に欠かせない要素となっています。
日本経済はバブル崩壊後10年以上が経つのに一向に回復の目処が立たないようです。 地価も株価も最盛期の3分の1以下にまで落ち込み、上昇に転じる気配はありません。

バブル最盛期に土地や不動産、株式などの資産を大量に仕入れた企業はまさに3分の1以下にまで価値の下がった資産を抱え、途方に暮れています。 販売用資産としてこれらを担保に資金を借り入れた企業では、利益を乗せた販売が不可能となり、借入金*不動産価格指数は3月時点。
日経平均株価指数は年央値。 両指数とも1990年=100が返済できず不良債権化してこれが社会問題と化しています。
この販売用不動産については、2003年3月期以降、帳簿価額に比べて著しく時価が低下している場合に評価損を計上する強制評価減と呼ばれる会計処理を徹底して行うこととされています。 事業用資産はどうでしょうか?詳しくは第2章をご覧いただくとして、新会計基準における減損会計の導入により、土地や建物、設備、ファシリティといった固定資産に関しては、帳簿価額より時価や資産の収益力が下がっていたら資産は決算書上も目減りすることになりました。
まさにこれまでの会計制度に関する価値観が大きく一変する会計基準が2006年3月期までの聞に適用されようとしています。 新会計基準が導入された経緯は、世の中のグローパル化が進み、世界各国で個々に制定されている会計基準を統一し同一の基準の下で企業を評価しようとしたことに始まります(詳しくは第2章参照)。
グローパル企業として活躍する企業などの中には、こうした国際化の動きにいち早く対応し、すでに先行して減損会計導入に備えるための対応策を講じた企業も出てきています。 利益を生まない固定資産、価値が下がった固定資産はいち早く処分・処理してきているのです。

処理を行った年度には多大な損失を計上しますが、翌年度からは身軽になる分、財務体質が必然的に改善します。 「経費削減」のようなP/L的対応を行う企業は多いのですが、「資産の有効活用」のようなB/S的対応を行う企業はまだまだ少ないようです。
しかし、減損会計の導入は決定したので、対応は早いほうが有利です。 そして、減損会計への対応を進めることはキャッシュ・フロー・マネジメントや固定資産の有効活用を進めることにつながり、それはファシリティ・マネジメントを進めることにつながります。
ファシリティ・マネジメントを進める上で欠かせないのがファシリテイコストの把握であり、ファシリテイコスト・マネジメントが重要なのです。 耳慣れないカタカナ文字の専門用語がいろいろ登場しましたが、これらについては以下の章で詳しく説明します。
ところで、こうした会計制度の改革とも関係のある戦略型の各種マネジメントの考え方と従来の日本型経営慣行との間には、価値観・企業文化の考え方において大きな違いがあります。 バブル崩壊後、圏内経済は自力での再生が困難な状態に陥っています。
しかし一方で、着実に業績を上げ、困難を克服する企業があります。 こうした企業は、従来の日本型経営慣行一辺倒からいち早く脱皮し、戦略型の新しいマネジメント手法を吸収し、価値観の変革を断行しつつあるようです。
ファシリテイコスト・マネジメントも同様に、戦略型マネジメント手法を用いるものです。

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